「住まい」の間取りは細かく検討するのに、わりとないがしろにされてしまうのが「住まい」の高さ設定です
目次
「住まい」の高さ設定➀
「住まい」の高さ設定について考えてみましょう
「住まい」の高さ設定に考慮すべきポイント
「住まい」の高さを設定する時には以下の点を考慮しましょう
基本的にはなるべく高く設定したいのですが、高くすることのデメリットもよく考えて設定するようにしましょう
・前面の道路よりは高くする
高さ設定の基本です。地盤面の高さを道路面と同じか多少高く設定しま
しょう
・隣地の高さを考慮して検討する
道路の他高さと同じように基本です。地盤面の高さを基本的には同じか多
少高く設定しましょう
・下水道及び浄化槽の排水を考慮して検討する
排水がちゃんと流れるように設定するわけですが、これがなかなか難し
い。建設業者さんに任せる部分ですが、言葉での確認は行いましょう
・玄関へのアプローチを含めて検討する
いたずらに高く設定すると、玄関へ上がる階段の段数が増えてしまいます
・盛土/造成工事の費用を考慮して検討する
いたずらに高くすると盛土や造成工事にの費用が増えます。
「住まい」側の高さの基準をどこにするのか
「現地」での高さの基準をどこにするのか
このふたつを決めて、比較して検討していくことになります
「住まい」側の基準をどこにするか
「住まい」の高さを設定する時にわかりずらくなる原因にひとつは、「住まい」側の基準をどこにするかがはっきりしないからです。建設業者は設計GL(ジーエル)と云う言葉を使って説明しますが、この設計GL(ジーエル)が何んなのかがわからいのです(^-^; ※GL(ジーエル)とはグランドラインの略称です
設計GLは実在しない高さ
設計GL…実は現実には存在しない高さなのです。設計GLは現地にある物理的な何かを基準とする高さではなく、あくまで設計上・便宜的に設定した基準としての高さです。図面の中にしか存在しないものだと言っても過言でもありません。だからわかりずらいのです。
実在する高さを基準にしましょう
そこで「住まい」側の高さの基準したいのが……1Fの部屋の床の高さです。これは通常FL(エフエル)と呼ばれ、1FL(いちエフエル)が1階の床の高さ、2FL(にエフエル)が2階の床の高さとなります。FL(エフエル)はフロワーラインの略称です。先ほど実在しないと説明した設計GLからのこの1FLの高さの差は設計図面の矩計図か立面詳細図に記載されますので、必ず確認して頭に入れておきましょう。
建設業者を選ぶ段階で営業担当者に「設計GLと1FLの高さの違いはどれだけありますか?」と聞いてみて下さい。「住まい」の場合には建設業者ごとに、この高さの差は基準が決まっているのが一般的です。社内のルールが決まっています。これがはっきりしない建設会社さんや、営業担当者はちょっと信用できません。
「現地」での高さの基準
現地での高さの基準は、土地探しや、造成工事の段階から意識して決めておきましょう。「住まい」の完成まで高さが動かないところに基準を設けることが必要です。例えば…前面道路のコンクリート製の道路側溝(U字溝)の上とか前面道路にあるマンホールの上とかです。隣地のブロック塀の基礎の上とかも候補ですが、なるべく前面道路の地盤面に近い場所をお薦めします。後々の比較がわかりずらくなります。
敷地に接している前面道路には道路自体にも勾配がありますので、固定のポイントを決めておくことが必要なのです。ただ「前面道路高さとを基準に」はトラブルを起こす原因となります。
このポイントをBM(ビーエム)と云います、ベンチマークの略称です。
高さの基準が決まりました、次回は具体的に高さの検討をしましょう
「新築」「リフォーム」「解体」「空き家対策」など、住まいに関するお悩みがございましたら、まずはご相談ください。
「何を、どうすればよいのか」をご提案いたします。