おはようございます。
一般社団法人「住まいの相談室」の坂本です。
住宅ローンのお話しの3日目です。
目次
金利の引下げとは?
きのうの「住宅ローンの基礎知識」の中でお話した金利タイプの中で、②か③の変動金利タイプを選んだ場合には、住宅ローンは一般の銀行等の金融機関から借入する事になります。
https://sumai-sodan.jp/191224-2/一般の金融機関の住宅ローンの金利には店頭金利と実行金利のふたつがあります。
群馬銀行さんの場合でご説明します。
住宅ローンの金利表の下の方に店頭金利という欄があります。
保証料一括前払方式で2.725%が変動金利の店頭金利となります。
しかし実際の住宅ローン金利は表の上の方にある新規お借入利率の、変動金利なら同じ条件の保証料一括前払方式で0.775%となります。これが実行金利。
この【実行金利】と【店頭金利】との利率の差が「金利の引下げ」分です。
「サービスで金利を引き下げていますよ」って事です。
金利の値下げ2タイプ
さらに、この金利の引下げにも2つのタイプがあります。
- 借入期間の全期間に通じて同じ引下げを適用する全期間重視コース
- 当初の一定期間だけ大きな引下げを適用する当初期間重視コース
理解できますか?
混乱してしまいますよね。
金利システムのからくり
どうしてこのようなわかりずらい金利システムを採用しているのか?
金融機関も利益を追求する営利企業です。
「お客様にわかりやすく」よりも、金利上昇の危険性(リスク)をぼかして、金利優遇と云う言葉で「競合他社(例えばフラット35)より“お得感”を出すことを優先した営業施策」と思います。
しかし、どんなに“お得感”を出しても、【変動金利】の住宅ローンには金利上昇による返済額の上昇と云う危険性(リスク)は伴います。
そこは解決されていません。
これをお客様の立場から考えます。
お客様の資金計画、ライフプランの中で金利上昇リスクを許容出来るのであれば、「お得感」を利用し低い金利の変動金利タイプを実行金利で利用させていただければよいのです。
つまり、ライフプランを含めた資金計画の中で住宅ローンを検討することが重要なのです。
明日は、金利の決定時期についてお話します。
「新築」「リフォーム」「解体」「空き家対策」など、住まいに関するお悩みがございましたら、まずはご相談ください。
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