松杭(まつくい)を使いました
目次
松杭(まつくい)
造成工事(土留擁壁)の地盤強化に松杭(木杭)を利用しました
既存地盤が廻りの地盤より低く、水路に隣接する土地で盛土と土留擁壁の造成工事を行っています。お施主様とご相談させていただき、地盤強化の目的で松杭(木杭)を利用しました
木材は自然素材
建築資材としての木材は自然素材がゆえに、非常に優れた性能を有します
鋼管杭やコンクリート杭と比べても…
①再生産が可能
②工事による環境への負荷が少ない
③低コスト
④地球温暖化等に寄与します
等のメリットがあります……
杭が木材で大丈夫か?
杭と云うと鋼管杭とかコンクリート杭を想像します。「杭が木材で大丈夫か?」と思いますよね。これがなかなか大丈夫なのです。
木杭の歴史は古く…
紀元前5000年とされる木杭上住居が確認されており、世界遺産として登録されているものもります 。また、水の都・ヴェネツィアも木杭を使用した、 歴史ある街として有名です。
一般に木材は金属や石材に比べて腐食に弱いイメージがりますが、地下水の水面より下層に埋まっている遺跡から、古代の木製品が比較的良い状態で発掘される例は珍しくありません。木杭は、適切に使用することにより下記の例に示すように十分な耐久性を発揮します。
- お台場の松杭
- 江戸時代末期に建造された品川台場だが、現在でもその基礎が現役である
- 丸ビルの松杭
- 「理想的な温湿度が確保されたために、驚くほどの鮮度で回収された」とされる
- 吉野川水系の飯尾川第一樋門の松杭
- 80年を経ても劣化がほとんど見られなかったとされる
自分の経験でも
東京の浜町・明治座の近く…隅田川沿いで現場をやった時に基礎工事で古い松杭が出てきて、この松杭を抜かないと工事が進まなくて…これがなかなか抜けなくて苦労しました。木は水を含むと膨張するんですね、そして腐らないんです。1ヶ月も工期が伸びて大損害でした (^-^;
水のあるところには松杭をお薦めします
水路の近くや、泥濘のある土地での土留擁壁工事には松杭をお薦めします
構造計算や、地盤強度の計算も対応も可能なようです。「住まいの」地盤改良工事にも使えそうなので、調べてみます。
「新築」「リフォーム」「解体」「空き家対策」など、住まいに関するお悩みがございましたら、まずはご相談ください。
「何を、どうすればよいのか」をご提案いたします。